メメントモリは、いわゆるソシャゲだ。
基本プレイ無料で、課金システムがあり、ガチャがあり、適度に個性のバラけた美少女がその中から飛び出す。普通にゲームをプレイする上で一切名前を覚える必要のない細々したアイテムがいつの間にか貯まっている。Twitterで公式アカウントをフォローすることでガチャを回すためのダイヤが手に入る。
僕は、そこそこ、ソシャゲに苦手意識を持っている。
というのは、ソシャゲというものを2、3個ほど遊ぶ中で、ゲームというものの大事な道理を踏み外していくような感覚を味わったからである。
例えば、ソシャゲではゲームシステム上、キャラクターというものがゲームを効率的にするための道具として処理される傾向が極端に強いように感じる。このメメントモリで説明してしまうと、ゲーム開始時に仲間の一人であった内気な侍女のモニカは、ガチャが解放されてもっと優秀なキャラクターが手に入るようになった瞬間、ゲーム上での役割は屑鉄と同じになる。溶かして素材にする以外、もう彼女に使い道は見込めない。
元来女神転生でピクシーを合体素材にすることに強い抵抗感を感じるような僕は、キャラクターの魅力よりプレイの効率化、という傾向が、どうしても飲み込みきれなかったのだ。
他にも、システムがごちゃごちゃしすぎててどれがどんな何なのか全然わからないとか、名前しか知らない女がいきなり戦いに加わってくるのに困惑するとか、そういうこまごました理由もあって、ソシャゲが苦手だ。一番好きなスマホゲームは「ココロインサイド」。
そういう輩がなぜこの「メメントモリ」を遊ぶに至ったかというと、YouTubeの広告で流れた音楽に強く惹かれたからだ。
・・・ちょっと今、受けたこともないのに採用面接を受けているような気分になってきたので、もう適当に流して書くことにする。
YouTubeに流れているメメントモリの広告。最近よく見かけるやつ。あれで流れてた一曲がめちゃくちゃよかったので、即インストールした。モニカは屑鉄になったし、名前しか知らない女がガチャから出てきたという理由のみで戦いに加わってくるけど、諸々のキャラクターのデザインとか、戦闘中のグラフィックの演出とか、あとやっぱり音楽が超最高。広告の曲は、メインヒロインと思しき「イリア」のイメージソング「燐光」だった。このゲーム、各キャラクターごとにイメージソング(「ラメント」と呼ばれる)が作られていて、そのキャラクターの世界観を表現しているらしい。すごいな。アイドルマスターとかがやることだろそれ。
このゲームは放置系ゲームで、仲間の女性たちを戦場に放置し、僕がお布団で寝ている間や学校で寝ている間などにずっと戦ってもらう。僕は適宜彼女たちの元へ下り、放置した分の報酬を受け取り、彼女たちに武具を支給し、またはよくわからない名前のアイテムを使用し彼女たちのレベルを上げ、または読むことでダイヤが手に入る彼女らの身の上話を、半ば流し気味に読むだけでよろしい。
ゆっくりと日常に浸透させて、少しずつ進めていくのがいいのだろう。寝て食べて風呂入ってメメントモリ。寝て食べて風呂入ってメメントモリ。
ストーリーはまだその頭角を表していないようだが、この世界観ならきっと深いストーリーが展開されるような気もするので、これからが楽しみ。
いつかソシャゲを好きになってみたいと思っていたのだ。この機にハマってみたいなぁ。