いももすのブログ

高校三年生が日記を書きながら書くブログ。

真・女神転生をクリアしました。創造の始まりだ。

 どうも、こんにちは。いももすです。

 

 最近かなり時間を使って遊んでいたゲーム真・女神転生をクリアしました。当然ネタバレ注意です。

 

imomosu.hatenablog.com

 

 

 今僕が歩んでいるゲーム内の状況については上の記事を読んで欲しいのですが、要するに、悪魔の発生とそれによる色々によってめちゃくちゃになった東京を、どのように作り変えていくかという「復興への思想」が3つあります。どの思想に基づいてプレイヤーが行動していくかによってエンディングが分岐するゲームです。

 

 

 「ロウ」は、神による支配、平和と秩序。信仰する者の救済。

 

 「カオス」は、悪魔との共生、自由と混沌。自由ゆえに力なきものは生き残れない世界。

 

 ニュートラル」は、神にも悪魔にも頼らない復興、両勢力の否定。縋るもののない世界。

 

 

 僕は、人間自身の力による復興を目指して「ニュートラル」を進めていました。

 

 ラストダンジョン「カテドラル」は、ロウ勢力の宗教「メシア教」が作り上げた塔で、法の神の降臨による千年王国の要となるものです。カオス勢力の「ガイア教」は、千年王国実現を阻止すべくカテドラル乗っ取り作戦を決行。よってカテドラルは二分されました。

 地下1〜8階はガイア教のもの、地上1〜8階はメシア教のものです。ニュートラルである僕は、カオス勢力の悪魔「アスラおう」と、ロウ勢力の天使「ミカエル」の両方を殺しに行きます。

 

 「アスラおう」は、調べても神話上にそんなものはいませんでした。インドの方の神話に「アスラ」という魔族・神々が登場します。いいもんもいれば悪いもんもいるというアスラ。その王が「アスラおう」なのですかね?

 「ミカエル」というのは、大天使っていうすごい天使です。全ての天使たちのボスみたいな存在で、最も神に近いとか。まぁそりゃロウ勢力の親玉としては適役でしょう。そういえば、桃鉄ではこいつが出たら毎月いっぱい現金をくれますね。

 

 さぁ、カテドラルを駆け登ったり駆け降りたりします。まずはカオス勢力から討つことにしました。地下8階まで攻略していきます。エンカウント率は相変わらずだし、広いし、ダメージ床とか暗くて道が見えないとことかあるし、すっっっっっげーめんどくさかったです。めんどくさかったので途中で「封魔の鈴」を使って敵とエンカウントしないようにしました。

 

 地下7階まで降りると、そこにはカオスに身を投じたかつての友人「テツオ」と、割と正体のわかるテツオのパートナー「りえ」が。

 

 当然テツオとは戦うことになります。かつての友人だったので少し抵抗はありました。悪魔と合体して力を手にしただけあり、まぁまぁ強いっちゃ強かったです。ですが、流石に6対1はデビルマンにも不利でした。

 

 「俺にも最後が来たか・・・。[いももす]には結局勝てなかった。俺は神をも凌ぐ力を得たはず。・・・これは夢・・・だったのか・・・。悪い夢・・・いや・・・いい夢・・・だった・・・。」

 

 テツオ・・・。

 

 力を求めた彼は、より大きな力の前に敗れ去りました。最後まで僕(主人公)を良きライバル、友人として見ていたことがわかるセリフ。そして、オープニング。僕は覚えているぞ。テツオの名前を呼んだ時に「なぜ起こしたんだ!せっかくいい夢を見ていたのに・・・。」と言われたことを。テツオの魂がループしていることに気づきました。

 

 そして、友人を殺した僕を責めるりえ・・・リリス。彼女とも戦うことになりました。ごめん、リリスはあんまり強くなかったです。

 

 「ほんとうはあなたと私が新しいアダムとイヴになるはずだったのよ。でも、私はあなたから遠ざけられてしまった。」

 

 リリスの目指した世界は何だったのでしょうか。カオスかロウかニュートラルか。まぁ、カオスだろうな。魔王ルシファーと行動を共にしてたし、テツオとくっついてたし、多くの悪魔を生んだとされるし。正直、カオスとニュートラルで迷ってたところはありました。カオスの目指す自由と混沌、たくさん悪魔を連れ従えてる僕にとっては素晴らしい世界になるだろうな、とは考えました。でも、現実を見たら、今パソコンのキーボード叩いてる僕がその世界にぶち込まれたら確実に死ぬな、と思い、人間自身による調和的な復興を目指すニュートラルを選びました。もしかしたら、リリスとくっつく世界線もあったかもしれません。

 ちなみに、ロウは絶対ないです。ICBM落としたのも洪水起こしたのも全部ロウ勢力の仕業じゃねーか。思い悩んでた頃は洪水は起こってませんが、ICBMのことを根に持ってたのと、神に従うという堅苦しい、というか洗脳じみた雰囲気に違和感を感じていた気持ちがありました。洪水起こしたのを正当化したアキラ(ロウサイドで救世主となったかつての友人、仲間)を見て、完全に「こいつら・・・」となりました。ミサイルぶちこんだり洪水起こしたりで「一掃できたからいいじゃん」とはちょっとなれない・・・。

 

 ・・・さて、リリスとテツオを殺した僕の目の前には井の頭公園の謎の老人が現れ、その正体を表しました。

 太上老君「さぁ 行くがよい」

 

 調べてみると、太上老君は中国3大宗教のうちの一つ道教の神だそうです。3教には他に「儒教」「仏教」があります。

 道教は、始祖である老子の思想を根本に置き、時代の経過でさまざまな要素が付け足されていった宗教。老子が神格化されたものが太上老君です。

 老子が書いたとされる「老子道徳経(ろうしどうとくきょう)」には、「道」について書かれているらしいです。天地万物の中に普遍的にある『道』を捉える」ことが、道教の目指す理想だそうです。曖昧だ。

 老子の思想は無為自然。「あるがままに暮らすべきだ」という解釈が一般的です。

 なんか、ずいぶん「虚無」の人ですね。数十分調べただけで言えることではないですけど、そういう印象を受けました。

 

 さぁ、夢中になって調べたものの、ニュートラル的な考え方に繋がるかというと・・・どうか。無理やり紐づけるならば、「道」というものが「(自然との?世界との?)調和」を表しているのかもしれない・・・といったところでしょうか。うーん。

 

 

 とにかく、テツオの亡骸を踏み越えて地下8階へ降りていきます。待ち受けるのは天魔アスラおう。「今すぐ友(テツオ)の元へ送ってやる」みたいなことを言われたような気がする。強かった。すごいめんどくさい長期戦になりました。まぁラスボスだしなぁ。タルカジャ要員の悪魔を連れてきてなかったのは迂闊でした。タルカジャは、ドラクエでいうバイキルトです。攻撃力を上げてくれます。これがあるかないかでボス戦の楽さは段違いです。

 僕はヒノカグツチ(ウルトラ強い剣)でとにかく斬りつけ、カオリ(ヒロイン)はディアラハン(ベホマ。全回復)。あとは全員殴る。以上。回復魔法を使う以上、オートで進められなかったのがしんどかったです。ラスボス戦オートで戦うのもどうかとは思いますけども。

 

 さて、アスラおうを殺したならば続いてはミカエル。頂上へ向けて駆け上がります。またタルカジャ要員を忘れてきたので、道中でハヌマーンを仲間にして無理矢理タルカジャ要員として起用することに。ハヌマーンは、まぁ、「タルカジャが使える」以外の理由がなければカテドラルで雇うことはまず無いと思います。それほど弱い(強くない)悪魔です。

 

 7階ではやはり・・・アキラが待ち構えていました。かつてはあんなにも思いやりのあった彼が、今では洪水で人々が死にゆく様子を見て「神の怒りだ」と口に出した。許せることではありません・・・し、神の降臨を止めるためには戦わざるを得ません。

 

 ・・・ちなみに・・・

 ここで、ある深刻なバグが発生することがわかっています。

 ルートが決定した後も属性値(ルート決定に必要なシステム上の値で、ゲーム中には示されないもの。選択肢や諸々の行動で変化する)は悪魔との交渉や仲魔の召喚などによって少しずつ変動し続け、もしニュートラルルートの時にカオス寄りの属性値などになってしまったら、「詰み」です。

 ・・・僕はそれになりました。

 死んだはずのテツオが7階の扉の前に現れ「開かないなぁ」みたいなことを言っていて、それ以上先に進めなくなるのです。属性値変動前にセーブしてたからカテドラル地下制圧後に戻るだけで済んだんですけど、一時は過呼吸になりかけました。流石に。

 

 さて、アキラと戦うことになりました。テツオほどじゃなかったように感じます。多分、タルカジャがあったから。

 

 「・・・こ これが神の思し召し・・・ですか・・・。僕は再び死ぬのか・・・。僕は・・・神に選ばれたものでは・・・な なかったのか・・・・・・。神に捧げられし・・・そうか・・・僕は生贄に過ぎなかったのか・・・。」

 

 最初、夢で会ったときのアキラの台詞

 「僕は何かを成し遂げるはずだったのに・・・」

 さらに、夢の中のアキラは磔にされています。これは、神への生贄として捧げられ、救世主として何も成し遂げられなかったアキラを表していたのでしょう。救世主として崇められたアキラだが、結局は神に捧げられるための存在でしかなかった。アキラの最後の台詞は、なんとなくその現状への「諦め」のようなものも感じました。あくまで抗うことはしないのか、アキラ。

 

 友二人を葬り去り、辿り着いたいよいよ8階。待ち受ける大天使ミカエル。

 「地獄の業火に焼かれるが良い!」と、ラスボス戦が始まります。「地獄の業火」って言うと、なんかスケルトンの兄弟の兄の方を思い出すなぁ。あんまよくない条件反射だと思います。

 とにかく、こいつら天使に限らずロウ勢力は、ただ機械的に何も考えず「秩序」を実行しているだけで、そこには「神が絶対だ」というような根拠の無い自信がぶら下がっているのみです。これを「平和」と言い切ることに僕は違和感を感じます。だから、というより、まぁ、僕の目的の邪魔になる。どけ。ということです。

 

 ラスボス戦なのに曲はいつものボス戦曲なんですね・・・。ちょっと残念。いつものもめっちゃかっこいいんですけどね。

 

 ついに、ミカエルを倒し、神による千年王国への道は潰えます。終わった・・・。

 さらに奥にある階段を上っていき、屋上に出ます。そこには井の頭公園の老人・・・太上老君が待っていました。「どちらかがまさってもいけない、調和が大切だ」と彼は説きます。ロウとカオス、この二つの均衡を保つようにしていくのがこれからの創世の要です。

 他のエンディングではどうなのか知りませんが、このエンディングでは地球の画像や銀河の画像などが表示され、「宇宙そのものを感じる・・・自分達はその中にいる存在であり、その全部でもある」というような演出がされています。これが、道教における「道」を表しているのかもしれませんね。宇宙との調和・・・?いや、それは調和という言葉に踊らされすぎかな?「宇宙の、この全てのなかに法も混沌も含まれる」まぁ、全部宇宙の一部でしかないんだよ。宇宙の中でこの二つの均衡を保っていこう、ということでしょう。てきとーだけど。

 

 カオリが言います。

「たくさんの人々が死んでいったわ・・・。数えきれない悲しみや喜び・・・憎しみもまた、消えていった・・・。でもね[いももす]、みんな蘇ってくるわ。この私のように・・・。破壊は終わり、創造が始まるの・・・。」

 

 この後おそらく、僕とカオリ、もしかすれば太上老君の手によって、人類は、世界は復興の道を歩んでいくことでしょう。縋るものをなくした人々を率いて創造を始めます。何年、何十年かすれば、色んな人間がごっちゃまぜになった以前のような東京が再び息づくかもしれません。ニュートラルルートは「やり直し」の側面もあるのです。もしかしたら今後カオスやロウに傾倒していくかもしれない、そんな危険性も秘めたエンディングだと思います。だけど、今はこれでいい。安心してSFCの電源を落とせます。・・・ガチャン。

 

 

 真・女神転生。面白かったです。

 

 悪魔との交渉や悪魔同士の合体、そして、プレイヤーの価値観によって分岐する3つのエンディング。とても作り込まれてます。

 

 ・・・ちなみに、僕がニュートラルルートを選んだりロウ思想を否定したからといって、それが僕の諸々の政治思想に直結したりすると思わないでくださいね・・・。色々怖いから・・・。僕なんてまだ選挙権も得てない右も左もわからない中学生ですよ。あんまりつつかれても困りますので悪しからず。

 

 是非、マジで色んな人に遊んでほしいと考えます。

 

真・女神転生

 

真・女神転生

 

 バーチャルコンソールでも遊べるそうです。

 

 

 

 そうだ。ついに今日発売の「真・女神転生5」。ちょっとCM観てほしいんですけど。二つあって、一つは「悪魔編」もう一つは「キャラクター編」です。

 


www.youtube.com

 


www.youtube.com

 

 

 キャラクター編の「僕の守りたい東京は君の東京ではない。」ってコピーやばすぎないですか!?!?!?!?

 僕これが最初目に入ったとき「ほゎ・・・!」って声が思わず出たんですけど。

 「創世の上での対立」真・女神転生シリーズに共通するテーマならば、それをこれほどうまく言い表した言葉はないでしょうね。「守りたい東京」が作りたい世界。それが、君と僕とでは違うんだ。と。やっぱり今回も人間が対立しちゃうんでしょうね。そして誰かがデビルマンか神の生け贄になる。

 ほんとこのコピー考えた人天才だと思う。1をクリアしたての僕にはさらに響く。

 シリーズの名コピーといえば、真・女神転生3「東京が死んで、僕が生まれた。」。これは、滅びた世界で創世に歩む主人公、という構図を的確にかつ、こう、幻想的・・・に、表現したものです。最初聞いたときはしっくり来なかったけど、今ならよくわかりますね。すげぇ、と。

 でもこの「東京」を主軸にしたコピーたち、東京住みじゃなかったら旨み5割減ですよね。あーあ、「僕が守りたい岡山は君の岡山じゃない。」ってコピー出ねぇかなぁーっ。

 

 あと、5の宣伝の「日めくり悪魔動画」観てるんですけど、天使が機械みたいなデザインなの凄いですよね。まさに「神に操られる機械」でしかない。

 

 ・・・まぁ、そういうことです。

 

 崩壊と創世のRPG真・女神転生」。遊んでみてください。