いももすのブログ

高校三年生が日記を書きながら書くブログ。

※ネタバレなし 愛をうたうRPG「MOTHER」の魅力〜サウンド編〜

 どうも、こんにちは。いももすです。

 

 愛をうたうRPG「MOTHER」の魅力についての記事、最後はサウンド面の魅力を書いていきたいと思います。

 MOTHERが何なのかご存知ではない方は、下の記事から見ていただければ嬉しいです。

 

imomosu.hatenablog.com

 

 前回までは、ストーリーとシステムについて話してきました。ゲームの音楽と聞くと、ゲーム本編とはあまり関係がないものだと考える方もいるかもしれません。しかし、MOTHERシリーズにおいては、本編のストーリーと音楽は切ってもきれない関係になっています。また、出せる音に多くの制限があったファミコン時代、ピコピコの音からどのように臨場感を生み出すか、ということもたくさん考えられたと思います。そのあたりについて詳しく書いていきます。

 

 糸井さんが社長を務める「ほぼ日刊イトイ新聞」で、MOTHER1+2発売記念に公開されたインタビュー記事の題名は、「『MOTHER』の音楽は鬼だった。」です。MOTHERの音楽についての経緯はこちらの記事を読んでいただければわかると思います。

 

www.1101.com

 

 MOTHERを作るとき、糸井重里さんは「オマケの音楽はダメだ」と決めていたそうです。音が重要だということが感覚としてわかっていたからそうしたとのことです。

 そこで作曲を担当したのは、「ムーンライダーズ」というバンドの鈴木慶一さんと、任天堂の様々な音楽を手掛けた田中宏和さんです。どちらがどの曲を作ったかわからなくなるほど一体となって作曲したそうです。

 ファミコン時代はメモリーが限られていて、絵と音にうまく割り振るのが基本だったそうですが、糸井さんは2人に、特別扱いとも言える量のメモリーを与えたそうです。

 

 僕は一ファンとして、MOTHERの音楽がどんなものか説明していきたいと思います。

 

 最初に断言します。MOTHERに登場する全ての音楽が名曲です。タイトル画面の曲、マイホームの曲、ポルターガイストの曲。全て名曲です。ですが、その中でも僕のお気に入りを厳選して紹介していきたいと思います。ちなみにストーリーのネタバレに通じる曲などは、大好きでも紹介できません。

 

 ポルターガイスト

 主人公の家でポルターガイスト現象が起きるときの音楽です。この曲地味にお気に入りなんですよね。何がかっこいいって、このバスドラムの怒涛の連打の迫力。普通ファミコンじゃバスドラムのドドドドドドドドっていう重低音は出せないんですよ。すごいですよね。残念なのが、ファミコン版だとメニューを開いた時にバスドラムの音が消えちゃうことですね。

 Pollyanna(I believe in you)

 序盤のフィールド曲「Pollyanna」。Pollyannaとは、アメリカの小説「Pollyanna」から転じて、「底抜けに明るい人物」を表す単語だそうです。その曲名の通り、序盤の旅の明るさを示すようなポップなこの曲は、シリーズを通して登場する屈指の名曲です。マザーといえばこの曲、とイメージするかたも多いのではないでしょうか。mother2,3,サントラやスマブラ、各所でアレンジされているにも関わらず、そのどれもが名曲になるのは、元のメロディが強烈だからではないでしょうか。

 

 おにいさんの曲

 これ初めて聞いたとき笑っちゃったんですけど、完全にチャックベリーの「ジョニー・B・グッド」のギターソロですよね。これ戦闘曲の一つなんですよ。戦闘曲が超ホットなアメリカンロックって、当時は考えられなかったと思います。ロックンロールなだけあって、バスドラムが炸裂しています。

 

 Bein'friends

 友達と行動しているときのフィールド曲です。序盤以外はずっとこの曲ですね。途中で流れる「テレテテテーテン」という掛け声(のように聴こえる箇所)が大好きで、この箇所になると一緒に口ずさみます。後ろの方でチキチキ?鳴るドラムがまた良いですね。

 

 The paradise line

 電車に乗った時の音楽です。曲名の由来はMOTHERの中の鉄道会社の名前からです。イントロのドドドッドッドドがすごい心揺さぶられます。イントロのギャーンという音はギター特有のものですが、何とファミコンで出せてしまいました。糸井さん曰く、「こいつら、どうかしてる」。この、ファミコンの「ギャーン」がクセになって、時々口ずさみたくなります。終点についたタイミングでちょうど曲が終わるのが、工夫があって面白いですね。後半になると電車は要らなくなるのですが、この曲を聴くために何回も何回も電車に乗りました。

 

 snowman

 中盤の雪の町、スノーマンの曲です。この曲もPollyannaと同じようにシリーズを通して登場する名曲です。作曲を始めてすぐの頃に田中さんが糸井さんに聞かせた曲だそうです。糸井さん曰く、新たな出会いの場で鳴る、「無垢な音」。そんな音が鳴っていたことに衝撃を受けたそうです。とても澄んだメロディーが町中に鳴り響いています。教会から響くオルガンの音は、雪国の真っ白な恋をイメージしますね。白い恋人

 

 イースターの曲

  この曲もMOTHER2のポーラスター幼稚園でアレンジされて流れていました。後半に訪れる町、イースターの音楽です。この「なんか、おかしい」という、MOTHERのストーリーを味わう上でとても重要な感情は、この曲の醸し出す空気感にあると思います。ちょっとずつだけど、なんかおかしいなと感じていく。このあたりが物語の転機となってきますし、良い役割を果たしていると思います。

 

 戦車の曲

 戦車に乗った時の曲です。この曲が聴けるのはゲーム中のほんの数分程度ですが、その分印象に残っています。バスドラムの連打から始まるこの曲は、ファミコン音源にも関わらずかっこいいギターソロが聴こえるという不思議な曲です。アメリカの戦車!!!!という感じの曲で、これを聞いているとコーラが飲みたくなります。
 

 Mother earth(メインテーマ)

 タイトル画面で流れる曲です。後半になればなるほどこの曲の雰囲気に近づいていきます。黒い画面と回る地球のロゴが、よりこの曲の哀愁を引き立てます。忘れないで。合言葉は、勇気、友情、そして愛。

 
 
 ネタバレのない範囲だと以上になります。もっと良い曲がいっぱいあって紹介したいのですが、イベントのネタバレになるものも多いので、ここまでにしたいと思います。
 全ての曲が場面の雰囲気を立てるのに非常に役立っており、温かみを感じる。ファミコンの音の限界に挑戦した側面もあり、それらの曲は聞いているだけで楽しくなります。
 
 そういえば、MOTHERは2019年で30周年を迎えました。それを記念して、2020年の12月にMOTHERシリーズの全テキストを記録した本が発売されます。それだけでも心が躍りますが、さらに今年はそれに先駆けいろんなMOTHERグッズが発売されました。ゲーム中にも出てくるフランクリンバッヂや、MOTHER好きの人たちが描いた(結構有名な方たちが描いててびっくりしました)イラストや漫画が収録されたトリビュートコミック「Pollyanna」など、ワクワクするグッズがたくさん出ています。全作プレイ済みの方は、この機会に是非買ってみてはいかがでしょうか。
 
 この記事で一旦、MOTHER本編に関する記事を終了したいと思います。読んでいただきありがとうございました。
 
 ガチャン 。ツーツーツー。

 

MOTHER 1+2

MOTHER 1+2

  • 発売日: 2003/06/20
  • メディア: Video Game